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妊娠中 恥骨(鼠蹊部)の痛み |
恥骨(鼠蹊部)には実は重要な血管や神経が通っています。
はじめはあまり妊娠という実感がわかなかった方も、つわりを終えて、胎動を感じるようになると、だんだんママになっていくことを実感できますよね。
お腹の中の赤ちゃんは驚く程の速さで成長していきます。妊娠中期~妊娠後期になりますと、胎児の体重もかなり増えて行きますから、子宮も大きくなって、恥骨や鼠径部を圧迫するようになります。
リラキシンの作用で恥骨結合部分が段々広がり、妊娠前は2~6ミリしかなかったつなぎ目が、妊娠後期には1センチ程に、そして、お産の時には4センチになるのですが、それを支えるのが恥骨間円板という腱と結合部分の上下の靭帯です。
◆妊娠中期から妊娠後期に起こりやすい
生活様式が和式から様式に変わったことで、筋肉や腱、靱帯が充分鍛えられていない方も増え、大きくなった子宮を受け止め、支える事が出来なくなってしまうケースがみられます。そのためお腹が大きくなってくる妊娠中期から妊娠後期に起こりやすいのが、恥骨や鼠径部の痛みです。
はじめは少し感じるという程度だった痛みも、そのままにしておきますと症状が悪化。
ちょっとした歩行や立った時でも痛みが走るようになり、さらに悪化すると寝ても覚めても痛くて仕方ないという状態に陥ってしまいます。また、局所的だった痛みが広がったという方もいますから、少しでも早めの対処が必要です。
恥骨や鼠径部には神経が通っていますし、鼠径部にいたっては、重要な血管(動脈・静脈)が通っています。この血管が圧迫されることで筋肉等に栄養が充分行き届かなくなると、治りも一層遅くなってしまうことに。困ったことですよね。
◆妊娠中におきた痛みはそのままにしない
妊娠中の痛みは、出産後になれば治るだろう、また、からだが慣れれば大丈夫、そう思いたい気持ちは分かりますが、妊娠中におきた痛みをそのままにしておくと、産後もその弱まってしまった箇所をどうにかカバーしようと身体自体が無理を重ね、どんどんバランスがくずれていってしまいます。
出産後の忙しい生活を難なく乗り越えるためにも、健康な体を維持しましょう。
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